今回訪れた『もち月』は、ミシュランガイドで1つ星を獲得されていて、僕自身も以前よりその評判を聞いていたお店。
広島随一の江戸前寿司が食べられるとの評ですが、僕自身が江戸前をほとんど理解していないという(苦笑)。
ま、そのような事はあまり気にせず、出てきたものを美味しくいただく事が最も大事だと思うんですが、いかがでしょうか。
中に入ってみると、店内にはカウンター席のみ7席ほどが用意されていて、どこに座ってもご店主と向き合う形に。
紙やホワイトボードに書かれたメニューは存在せず、基本的には「おまかせ」を楽しむ店のようです。
お店の切り盛りは、ピシッとした雰囲気で軽快な語り口調のご店主と女性が2名。
この女性お二人が気を回して下さるので、ご店主は品出しと客の相手に注力されています。
つき出しは、卵焼き。
軽い出汁感を包含する卵焼きは、ほんのり甘くほんのり温かく。
白子も出せますが、との事でしたのでお願いしてみました。
とてもさっぱりとした白子で、少し冷めてくるとほんのりクリーミー。
キリンの瓶を経由して、ここからは熱燗をお供に。
銘柄は賀茂鶴だそうですが、スペックは不明。
辛口本醸造辺りかなぁ。
刺身を幾つか。
ヒラメ・マグロ・鯵・トリガイ・さよりの5種が、食べるスピードに合わせて供されます。
もっちりとした繊細なヒラメ、シャクッと歯応えを残してとろけるマグロ、がっちりもっちりな鯵、コリッと甘いトリガイに張りのあるさより。
乱暴に言うとさっぱりした刺身ですが、とても清冽な水にも似た清らかさも感じます。
握りは、小振りでばらけの良いしゃりに、鯛・鮪・雲丹烏賊・煮穴子・鯵・中トロ・さより・ミル貝、
雲丹軍艦巻き・〆鯖・鰆炙り・大トロ・煮蛤・焼穴子・芽ネギでフィニッシュ。
握りで印象に残ったネタは、ふんわりといい香りの焼穴子、提供直前にパンとたたいて反り返るミル貝、土の香り漂い思いのほかワイルドだった芽ネギの3つ。
しゃりやガリにはほとんど砂糖が使われていない事も印象に残っています。
さて食後感ですが、誤解を恐れずに言うと、僕の好きな「小次郎寿司」や「安吉」と比べると、少しの物足りなさがありました。
しかしそれは、一つ一つの味の濃淡の積み重ねによるものであって、僕の中では各店のレベルに差はありません。
いずれ劣らぬ名店ではないでしょうか。
ごちそうさまでした!!!!
(2014.12)
■お店のデータ
もち月
広島市中区河原町15-20
0822919130
11:30~14:30
17:30~20:30
定休日:未確認ですが、月曜日という情報あり
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