※2015.10閉店確認
以前訪れて良い印象を持っていなかったお店に再訪し、印象が180度変わってお気に入りのお店になる。
何度かそんな経験をした事があります。
この度訪れた『獨楽』もその一つ。
3年ほど前の5月だったかな。
移転前の薬研堀のお店へ予約なしでふらっと訪れたものの、料理に関しては「こんなものなのか。」と感じ、それ以降、訪れる事はありませんでした。
※この時に印象に残ったのは「而今」だけ。
それでも行ってみようと思ったのは、リアルの世界でもツイッターの世界でも、皆さんからの良い評判を聞き続けたから。
ひょっとしたら僕が行った時はたまたま良くない時だったのかもと思い、もう一度行ってみなくてはと訪問する機会を狙っていました。
そして、どうせ行くならジビエ(ジビエについてはWikipediaをどうぞ)がある内にと思い、猟期にも限りがあるし、給料日当日のお金がある内に訪問を決意。
予約の時に席の指定はしていませんでしたが、希望通りのカウンター席に通され、その中から鹿の角の前に陣取ってみました。
20代の頃は個室が良いなと思った時期もありましたが、料理のプロセスや料理人自体に興味を持つようになってからは、断然カウンター席に座るようになりました。
だって、料理の工程が見えるし、それって凄く面白いドキュメンタリーだし、凄く面白いエンターテイメントだと思うし、運がよければ話をすることもできるし、そういった要素も含めて楽しまなきゃ損だと思うわけです。
個室には個室の良さがあるのは分かっていますが、カウンターで味わうライブ感はなによりも楽しい!と僕は思います。
さて、3年ぶりの『獨楽』。
改めてスタッフを見渡すと、20代と思われる若い男女が中心で、まだあどけない部分を残しながらも一生懸命な仕事振りが伝わってきます。
これだけの若さでこの人気店を切り盛りするわけですから大したもんですねぇ。僕の20代の頃とは大違いだ(笑)。
さて注文した料理はジビエを交えてアラカルトで8品。いずれも旨い一品で、今までの印象は何だったんだろうと思うほど。
まずはビールを頼み1週間ぶりのアルコールを慎重に流し込みました。
そうこうしていると出て来たのは突出。左から百合根の鼈甲餡掛け、せりの胡麻和え、白甘鯛の唐揚。百合根の甘さ、せりのほろ苦さ、白甘鯛のクリスピーさ。いずれもなかなかの旨さです。
刺身の盛り合わせは本鮪の中トロ、夜鳴貝、鰆、蛸、真鯛、穴子、烏賊の雲丹乗せ、刺身海月の8種。器が氷で出来ていて、盛りつけも綺麗!
どれも旨かったのですが、特に印象に残ったのは中トロと蛸。
中トロは脂は多くなく身の味が濃い。サラッとした口解けでとても旨かったです。蛸は表面のかりっとした歯応えと内側の白い部分のさくっとした歯応えが印象的。香りがとても良く久々に旨い蛸を食べました。
この辺りから日本酒にスイッチ。奥播磨の新酒を注文。
スキッとサラッと辛口のお酒。
アテは似島の牡蠣のオイル蒸しとポテトサラダ。牡蠣は表面だけ熱が入っていて中はレアな状態。牡蠣が持っている塩分が日本酒を飲むには丁度良い濃度。ポテトサラダはシンプルながらも旨い。
ここからはジビエの登場。
まずは鹿のもも肉のたたき。
初めて鹿肉というものを食べたのですが、この味わいは上手く言葉に出来ません。くすんだ味とでも言えば良いのかなぁ。滋味深く旨いと言えば良いのかなぁ。
ま、とにかく旨いんですよ(笑)。ちなみに、いやな臭いは全くありませんでした。
続いては雉のしゃぶしゃぶ。肉はとてもあっさり味。
しっかりと湯の中を潜らせるよりも、すぐに引き揚げた方が旨いですね。僕は生で食べてみましたが、これが一番旨いと思いました。
本日オススメのゲソの天ぷら。こちらはまあまあかな。
〆の一品は妻がパスタ、僕は銀シャリと味噌汁。
最後に柚子のシャーベットを出していただき、本日は終了。
個室の料理を作る事に注力されていましたのでどうかなとは思いましたが、料理が出てくるスピードが遅いという事はありません。ホールはバタバタしていましたが、声を掛ければきちんと対応してくれました。
この日はご店主はご不在だったようですが、それでもこれだけのパフォーマンスができるわけですから、素晴らしいスタッフ陣です。
何よりも若いスタッフが頑張っている姿が素敵でした。個室じゃ、この姿はみる事ができないんですよ。
大満足。訪問して良かった。季節を変えての再訪が楽しみです。
ごちそうさまでした!!!!
※この日の日本酒のベストは、妻が頼んだ竹泉の熱燗。家でも飲んでみようと思います。
(2011.1)
■お店のデータ
獨楽(どくらく)
広島市中区中町6-30
0822421909
18~24時
定休日:日曜日
■獨楽の訪問記
・獨楽2(2012.9)
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