そんなネタを集めた食べ歩き短編集の第6弾をお届けいたします。
至高のお好み焼き
元祖八昌(お好み焼き・中区竹屋町)広島にはいくつかの「八昌」があるんだけど、ここ『元祖八昌』は、「八昌」の創業者の娘さんがされているので「元祖」を名乗っている。
「八昌」は薬研堀や幟町にある青い暖簾のお店が有名だが、同じ「八昌」でも焼き方が全然違うのが面白い。
青い暖簾の「八昌」は、野菜パートもそばもじっくりと火を通し、注文から提供まで15分以上。
青い「八昌」創業者の小川さんが五日市にいらした頃は、焼けるまで30分待ったけど、とても旨かった。
お亡くなりになったのが残念。
一方の『元祖八昌』は、野菜パートを焼く時間は短く、そばが茹で上がったらすぐに野菜パートを乗せ、すぐに玉子を張り付け、反転させてソース・青のり・胡椒で仕上げ。
注文から5分くらいで出てくる感覚だ。
野菜の食感がしっかりと残っていて、多めに使うラードのおかげで短時間でも豚バラはカリッカリ。
しっかりと使われた塩・胡椒・魚粉を推進力にぐいぐい食べ進め、茹でたてポクポクのそばとやや辛口のソースでさらに勢いを増す。
880円が高く感じない、至福のお好み焼き。
やっぱり好きだなぁ。
85歳までは元気に
ステーキとおる(ステーキ・中区流川町)夜に飲みに出る機会がグッと減ったので、夜専(夜のみ営業)のお店に行く機会がなくなった。
そんな中、流川通りにある『ステーキとおる』はお昼も営業しいているので、とってもありがたい存在だ。
ここは、ハンバーグも旨いんだけど、サーロインステーキも外せない。
強めの塩胡椒と片面に塗り付けるガーリック、後乗せバター、表面の香ばしい焼き目。
全てがご飯のおかずになる。
熱々の味噌汁も箸で食べにくいコーンバターも健在。
しかも、白ごはんのおかわりができるようになっていて、内心大喜びでおかわりをオーダー。
満腹満足なランチだった。
後から入ってきた中老と思われる男女。
サーロインとヒレのミックスを注文。
え?その歳で?と驚いてしまった。
食べる力は生きる力という。
食べる量が減って痩せ細るよりも、多少ふっくらする位でいい。
そうして、85歳までは元気でいたい。
崩してほしくないバランス
麺屋Dou楽(ラーメン・西区都町)一度や二度のミスマッチでは見捨てることはできない。
そんな魅力を感じている『麺屋Dou楽』。
前回訪問では、濃厚にも程があるストロングスープにダウン寸前。
恐る恐るの今回は、実にバランスが取れたスープで、これこれ!という旨さだった。
適度な濃さに適度な脂、ちょっと効かせた塩気。
初期のころのようなあっさりクリーミーではないけど、時を経てつかんだこのバランス感覚。
できれば、これを崩さないで欲しい。
(了)
コメント