閉店確認済み→佐伯区湯来町に移転
以前より、いい店だとの評判を聞いておりながら、なかなか訪れる機会がなかった『ふくべ三』。
その一番の理由は、僕の休みとお店の休みが重なっているからなんです。会社からの帰り道にあれば寄れるんでしょうが、生活圏外のためなかなか立ち寄れず。。。
しかしこの度は、木曜日に休みを取ることになりましたので、お昼に行って来ました。
お店の場所は、旧・旧道(今で言う、国道277号線)を寺町方面に南下した先。
横川本通りと呼ばれる商店街の南端にお店を構えてらっしゃいます。
マンションの1階のため、住人のものと思われる自転車が無秩序に駐輪されています。
そしてその風景の隣には暖簾が。
軒先の暖簾をくぐると石畳。
石畳の先には縦桟の木製引き戸。
縦桟の木製引戸の先には、外界とは隔絶された厳かな空間が広がっています。
徐々に徐々に『ふくべ三』の世界に引き込まれていくような、アプローチ。
意識して作ったのであれば、そのセンスには脱帽です。
店内は、モルタル仕上げの床に黄色がかった土壁、調度品はウォールナット系の色で統一。
白熱色のペンダントやダウンライトで陰影を作るあたり、なかなかの雰囲気作りです。
そして店内のBGMはピアノによる楽曲の演奏。
メニューです。
写真は蕎麦のメニューですが、古式板わさなどの蕎麦前やドリンクのメニューもありました。
僕が注文したのは、かけそばとばらずし。
注文は、雰囲気の柔らかい女性が聞きに来て下さいましたが、他に厨房には女性が2名いらして、奥にいらっしゃる若い女性がご店主と聞いた記憶があります。
まずは、ばらずしの登場。しそや栗が入ったばらずしに錦糸卵が彩りを添えてます。
一口食べて驚いたのは、甘さが全くと言っていいほど感じられなかったこと。
砂糖や味醂の類を一切あるいはほとんど使っていないと思われます。
非常にさっぱりとした口当たりのばらずしで、甘みは錦糸卵と栗で補完という組み立てかなと。
ばらずしから数分後にかけそばの登場です。
蕎麦の知識はほとんどないんですが、黒くて太い蕎麦は「田舎そば」と呼べばいいのでしょうか。
食べてみると、表面付近は蕎麦湯のようなぬめりが感じられ、食感は、むにっとねっとり。
香りは控えめです。
そばつゆは、ばらずし同様に甘さは感じられません。
醤油の風味がより際立って感じられますが、きりっとした仕上がりではなくやさしい口当たりのつゆでした。
『ふくべ三』の料理は膝を叩いて「こりゃ旨い!」と感嘆する旨さとは質が異なり、とても清冽なものを食べているという意味での旨さを感じることができました。
清冽な旨さって、同時に物足りなさも感じるのが正直なところ。
おそらく10年前に食べていたなら、ご店主が作る料理の魅力は全く理解できなかったでしょう。
あちこち食べ歩き、年齢を重ねた今、分かるようになりかけている旨さがここにはあるような気がします。
これは機会を作って蕎麦料理のコースを味わいに来なくてはいけませんね。
ごちそうさまでした!!!
(2012.11)
※日本酒もなかなかのラインナップでした。写真以外にも日本酒の黒板メニューがありました。
■お店のデータ
ふくべ三
広島市西区横川町1-6-6
082232897
111:30~14:30
18:00~20:30
定休日:火・水。土曜日は昼営業のみ。
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コメント
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数年前にここにフランス人連れて行って刺身やらと燗酒飲ませて蕎麦で〆…ってやりました。
発端はネッ友が
「今度仕事の都合でフランス人に飯を食わせにゃいかんのだが…良えアイディアが…」
と言ったのでここを提案したら
「一緒にどう?」
となったからでした。
刺身もヅケにしてあったり、全部の料理にいちいち一手間入れてて丁寧ですよ。
燗もキッチリ温度計で確認してるし。
そう言えばそれから行ってないなぁ。
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夜も良さそうですねぇ。是非行ってみたいと思います。
んで、フランスの方は満足されたのかが、多少気になります。。。
彼らの味覚に合うのかと言う意味ですが。
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燗酒もグイグイ飲んでたし、海辺で育ったらしく刺身もタコまで食ってました。
蕎麦も世界的な食い物なので
「蕎麦のヌードルかぁ。」
と食べてました。
「日本人が麺を食う時に音を出すのは空気を一緒に含めてそれと同時に食ってるからだ。」
と説明したら試そうとしてましたが出来ませんでした。(^。^)
後日聞いたら
「大満足してたよ。」
との事でした。
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それは良かったですね。
でも、あの味、日本人でも、旨いとは言うものの良さがわかってない人、周りには結構いるんですよ。