角屋旅館(旅館・庄原市)
帝釈峡遊覧コースの起点に位置する創業230年超の旅館。
こちらで出てくる料理が絶品だという話を聞いており、数年前から訪問を強く望んでいました。
昨年の秋に予約を取るところまでは出来たんですが、残念な事に急な仕事が入ってしまい泣く泣くキャンセルする羽目に。。。
今年は万難を排しての訪問です。
広島市内の自宅を12時30分頃出発。
因島の備南酒造→神石高原町の田中酒造を経由し、旅館に着いたのは18時ごろ。
道中はiphoneのアプリ「ナビゲーターX」を使っていたんですが、現在地情報の取得が上手くいかず、何回設定しても現在地がアフリカになってしまうというハプニングがありました。
なので、途中から標準アプリのグーグルマップでのナビに切り替え、何とか到着できた次第。
現在地がアフリカ(しかもギニア湾沖の赤道直下!)と表示されたときは思わず笑ってしまいましたよ(笑
さて、こちらが旅館の外観です。
※チェックアウト時に撮影。
玄関入ると歓迎の札が(笑
一休みして入浴し、早速夕食を。
テーブルが足の短い長テーブルというのも、味があっていいですね。
この日のメインは帝釈地鶏の鍋。
その他に出てきたものを羅列すると、鯉の子、栗の渋皮煮、うこぎの佃煮、さごし・カマス・鯖の棒寿司、こんにゃくの刺身、自家製の高菜の漬物、鯉の洗い、鯉こく、鮎の塩焼き、鯉の唐揚げ、そば、栗きんとん、おひつ一杯の米、味付け海苔(笑
特筆すべきは鯉の洗い。
僕は初めて鯉の洗いをいただきました。
生臭さとは全く無縁で、井戸水で締めた身はコリッとしていて甘味があり、これは望外の旨さ。
地鶏鍋に使われていた砂肝も、これまた旨い一品。
よくある砂肝はサクッとした歯応えが特徴ですが、こちらのはミシッとした歯応えで繊維質が緻密な印象を受けました。
海の幸は生で出されたら興ざめしてしまう所ですが、酢で〆て棒寿司にする事で海から遠い山奥の地で食べられている一品であることを演出。
栗きんとんは栗の風味がとても強く、しかし甘さはかなり抑え目。
上に乗せられている桑の実の酸味や柚子の酸味がアクセントになっていて、今までで一番旨い栗きんとんでした。
基本調味料も旨いものばかりで、こんにゃくの刺身に添えられている味噌や棒寿司用の醤油などは持ち帰りたかったほど。
これらにあわせたのは瑞冠の純米吟醸・亀の尾。
場所柄、比婆美人か超群辺りが用意されているかと思いましたが、料理との相性を考えると瑞冠になったんでしょうかねぇ。
※瑞冠は6種類ぐらい用意されていました。
2時間ほどでしたが、大いに食べ大いに飲み、そして大満足。
余韻を楽しみたくて、部屋で瑞冠の純米300mlを追加してしまいました(苦笑
さて翌朝。
朝食の様子です。
海苔は相変わらず味付け海苔なんですが、炊き立てのご飯が大層旨く、お腹がパンパンになるまで食べ続けてしまいました(苦笑
デザートに出てきたもちきびです。
モチモチした歯応えのとうもろこしで、これはなかなか面白かったですよ。
角屋旅館は建物自体は古いものですし、木造ですので寒さはダイレクト。
設備も調度品も最新で高級な物があるわけではありませんが、この旅館の魅力は素朴な料理と素朴な人たちだと思います。
高気密・高断熱で、最新設備を備えた見目麗しいホテルや旅館がお好きな方にはオススメしませんが、食べる事がお好きな方には一度味わっていただきたい料理がここにはあります。
8畳の部屋に泊まって2食付で一人当たり11,000円。とてもコストパフォーマンスに優れた宿ではないしょうか。
季節を変えての再訪が今から楽しみです。
ごちそうさまでした!!!!!
※寿司などに使われていた海苔は味付け海苔ではありませんでした。
(2011.11)
■お店のデータ
角屋旅館
庄原市東城町帝釈未渡2103
0847760005
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