地御前にある『鄙の料亭(ひなのりょうてい)』で、ちょっとしたお祝い事。
複数のコース料理がありましたが、今回は小町御膳をお願いしてみました。
前菜は、舞台のような木製トレイに乗って登場。
ひとつひとつ器を変え、見た目にも煌びやか。
出てきた品は、
隠元豆の黒胡麻和え
甘酢に漬けた蕪
〆さば
青菜のおひたし
烏賊の紅葉おろし和え
蟹真丈
柿の白酢掛け
とろろとイトヨリダイの蒸し物
合鴨の治部煮
青海苔入り出汁巻き卵
葡萄のうす衣揚げ
鱸の造り
の合計12種類です。
烏賊の柔らかさと柿の薄さからは、お年を召した方への配慮が伺えましたし、リンゴ酢おろしの強いインパクトに負けない〆さばの旨さには、とても感心しました。
非常に薄味のだし巻きは青海苔の風味が際立っていて、青菜おひたしの出汁は普段口にしているものとはランクが違う。
いい素材を使い、適切に手を加えた料理。
旨いと思います。
続いては、鰆蓮根蒸し。
鰆の切り身に蓮根のすりおろしを乗せて蒸した後、湯葉の入った濃い目のあんを掛けた一品。
ホッコリとした鰆もいいし、グッと苦味のある銀杏もいい。
いや、これも旨いなぁ。
揚げ物は、穴子の竜田揚げ。
穏やかだけど香ばしい醤油の香り。
カリッと揚がった衣。
穴子はふわっとしていながらも、とろけるようなニュアンスもあり。
添えられていたイチョウの葉はジャガイモ、赤いもみじはパプリカ。
楽しいし旨いし。
ご飯物は、鯛かぶら寿司。
づけにした鯛の薄切り、甘酢に漬けた拍子切りの蕪。
少し甘めの酢飯が僕の好みではありませんでしたが、赤出汁との組み合わせは十分に旨かったと思います。
甘味は、ヨーグルト羹とラ・フランスのコンポート。
レアチーズケーキのニュアンスがあるヨーグルト羹。
らしい酸味がとってもいいと思います。
ラ・フランスは、さらっとした甘さが、かえって印象を深めますね。
量は少し物足りないけど、見た目・旨さ・味の組み合わせ、いずれも満足いたしました。
お値段は税込3,780円。
料理だけではなく、設えやスタッフまで含めて、納得感は十分に感じられます。
ドリンクは、安佐北区にあるセンナリの酢パークリングを。
僕が飲んだレモンは、甘さが抑えられていて、後口にお酢がしっかりと感じられます。
これは食中にもピッタリ!
同行者が飲んだブルーベリーは、最もジュース感があって飲みやすい。
柚子は果汁と甘さがレモンよりも少しだけ強く、お酢のニュアンスは少なめでした。
お好みソースやポン酢でセンナリの商品を味わったことがあるんですけど、結構好きなんですよね。
お店の場所は、地御前の牡蠣打ち場の少し先。
ロードサイドに看板が出ているので、ナビと併用すると迷うことはないと思います。
出迎えてくれるのは、かやぶきの門。
入口で名乗るとウェイティングスペースへ誘導されますが、出迎えるスタッフの対応や待ち時間の長さは、いずれも心地良かったです。
今回はテーブル席を指定。
2面がガラス張りの明るい空間で、船底天井と間接照明を用いた嫌味のない設えも好印象。
そして、何を聞いても即座に、かつ分かりやすく説明をしてくださるスタッフも素晴らしい。
地御前という立地がネックにならない行事の際に、また使ってみようかな。
ごちそうさまでした!!!
(2018.11)
■お店のデータ
鄙の料亭
広島県廿日市市地御前5-19-14
0829364832
11:00~15:00
17:00~22:00
定休日:年末年始
■カテゴリー別飲食店リストはこちらからご覧いただけます。
■ 所在地別飲食店リストはこちらご覧いただけます。
コメント