郊外の団地にある飲食店を回ってみようと思い、「あさひが丘」や「くすのき台」に行ったんです。
グーグルマップ上には存在しているけど、すでに閉店しているだろうお店、情報通りに営業中のお店、そしてやっているかどうか不明なお店。
いくつものお店に行き、現状のチェックをしました。
その内のひとつ、「くすのき台」にある「コーヒーハウスCON」だけは、「営業していなかったのは、たまたま休みだったのかも」と思った記憶が。
行ってみたかった気持ちが強かったんでしょう、今思えば。
あれから1年。
自分の気持ちに踏ん切りをつけようと思い、再度「くすのき台」へ。
今度は冷静に店構えを眺め、残念ながら閉店されているであろうことを確認しました。
でも、いいんです。
こういう地道な調査の上に、このブログは成り立っているわけですから。
さて、この時点で11時を過ぎました。
そろそろお昼ご飯を食べに行きましょう。
今回立ち寄ったのは、グーグルマップで偶然見つけたけど、メニューなどの情報がほぼゼロという『お食事処ひらお』。
いくつかの情報からは、鮎・ウナギ・川蟹・猪が食べられること、古い情報では日替わりもあったことが分かっています。
前置きが長くなってしまいましたが、今はどんな感じのお店になっているんでしょうか。
早速、確認しに現地へ。
お店があるのは、安佐北区安佐町飯室というところ。
ピンポイントでの説明が難しいので、詳細の位置は記事末尾のマップをご参照ください。
実際に現地に行くと、建物本体の緑のテント屋根が目立ちますので、見落としはないでしょう。
中に入ると、おばちゃんがお出迎え。
調理場には息子さん?と思われる年齢の男性が。
客席はテーブルのみで2卓。
座敷もあるけど、この日は使ってなさそうです。
メニューは卓上に置かれた手書きの2枚。
品書きの説明を聞くと、鰻は県北からの仕入れで、丼は1/3匹、鰻重は2/3匹を使い、汁物などがセットとのこと。
二色焼きはタレ焼きと白焼きで、ご飯や汁物が付いてくるんだそうです。
鮎は、昔は目の前で採れてたんだけどとのことで、最近は島根県からの仕入れなんだとか。
事前情報ゼロでの突入ですので、多少は覚悟していましたが、思ったよりも価格目線は上。
普段は4千円位しか現金を持ってないんですけど、念のために多めに持っていてよかった。
折角なので、めったに食べない鰻が食べたいよねと妻と意思統一。
上限予算をお伝えすると、胴体部分で鰻どんぶりを作り、尻尾のほうで白焼きを。
そして、鮎の塩焼きも付けましょうということで、商談?が成立いたしました。
生きている鰻をさばき、焼いている良い匂いが漂い始めた頃。
お吸い物とおかず2品が出てきました。
お吸い物は、魚のあらと昆布を使って旨味たっぷり!
これは旨いなぁ。
おかずは、卵焼きとこんにゃく・里芋の煮物。
こんにゃくと里芋は、田舎らしいこっくりとした甘辛味ではなく、出汁を生かした淡い味付け。
この加減、好きだなぁ。
出汁を含んだ卵焼きは裏面が焦げていましたが、それも調味料になるほどの出来栄え。
これも旨い。
そして15分後。
鰻の白焼きの登場です。
尻尾のほう1/3と言われた通りのサイズ感で、薄切りのみょうがと青い柚子、ワサビが添えられています。
そのまま食べてみると、ぱりフワな鰻の食感に炭焼きの香りがダイレクト。
青柚子を絞るだけ、わさび醤油と2種類の食べ比べでは、わさび醤油に軍配が上がりました。
柚子だけだとあっさりしすぎ、わさびと醤油を加えたほうがより鰻の味が生きるように思います。
続いては鮎の塩焼き。
実にいい面構えの鮎で、サイズ感は大きめ。
鮎って、箸で皮が破けにくいので、頭と尻尾を落としたら3~4つに分けて、がぶりと食べるのが好きなんです。
食べ方がお上品ではないのが、困りものなんですけどね(苦笑
加える調味料は、青柚子でも蓼酢(たです)でも。
さらに6分後、鰻どんぶりが出てきました。
赤い器にタレがかかった白いご飯、上には鰻。
皮もこんがりと焼けています。
皮目の裏に脂が乗って肉厚の鰻は、甘さ控えめのタレで焼かれて文句のない旨さ。
鰻を食べる頻度はとても低いんですけど、今までに「こだにの鰻重」「四万十川の天然鰻」「阿じ与志(福山市)の海鰻」など、記憶に残る鰻を食べる機会がありました。
「こだにの鰻重」は脂が乗りすぎ、若い人にはいいかも。
「四万十川の天然鰻」は悪くないけど、身がプリプリしすぎてちょっと違和感あり。
過去一番旨かったのは「阿じ与志の海鰻」でした。
これらと比べると『ひらお』の鰻は、脂が乗りすぎず身はふっくらで、「阿じ与志」に次いで旨いと思います。
ぷりぷりのご飯も上々の旨さで、これなら鰻重でも食べたいですね。
お会計は、ひとり5,000円。
鰻どんぶりが2,800円なので、決して高い値付けではないように思います。
むしろ、少々サービスしても鰻1匹使い切りたかったのかな。
この地に開業して30年。
このクラスの料理を出すお店なら、もっとネット上に情報があっても不思議ではありませんが、グーグルの口コミや簡単なブログ記事が見つかるくらいで、詳しい情報は入手できず。
ここまで情報が少ないお店は珍しいんじゃないでしょうか。
せっかくなので、いただいたチラシを掲載して、宣伝させていただきます。
季節を変えて、年に一度は立ち寄りたいお店。
次回は電話して、何があるか聞いてから伺ってみましょう。
ごちそうさまでした!!!
(2024.9)
■お店のデータ
お食事処ひらお
広島市安佐北区安佐町飯室2704-1
0828353520
11:00~14:00
17:00~20:00
定休日:木曜日
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