これは僕が働いている不動産業界のお話。
この業界の、特に営業職の人間は、勤務時間が長かったり一般的な勤め人よりも休みが少なかったりして、案外「たこつぼ」な人間が多い。
※「たこつぼ」な人間:周りを見ない人間。
業界の事やゴルフの事、そしてお姉様方がいらっしゃるお店の事には詳しいんだけど、その他の事はそうでもなかったりする。
特に最近感じるのが、ウェブの世界に疎い人が多い事。
あと15年もすれば、インターネットが生まれたときから存在していて当たり前に使いこなしているネイティブな世代が住宅購入をし始めるし、今の20~50代でも普通に使いこなしている人たちがたくさんいる。
疎いなんて言える時間は、もう余り残されていない事に気付くべきだ。
しかし僕の周りを見渡してみると、自宅にネット環境は整っていて使ってはいるけれど、「意識」の部分がアナログの人が多い。
新しい分譲マンションの広告が出たとしよう。
資料請求の方法が広告に幾つか掲載されていて、電話や返信ハガキ、そしてウェブサイト経由などがある。
不動産営業って、他の営業もそうかもしれないが、「会って話す」「電話で話す」と言うのがお客様との接触方法ではセオリーかつスタンダードとされている。
※その事には異論はない。
なので、電話番号が書かれていない方には郵送でご案内するか、うちの会社はやらないけれど、突然訪問するなんていうやり方で接触を試みる会社もある。
電話番号が書かれていない方は意欲が低いと(勝手に)判断され、ひどい会社になると資料すら送らない事もある。
電話番号がなくてもメールアドレスが分かる方もいる。
でも、アナログな人々は電話番号がないから接触は郵便だけで良い、という認識をしてしまう。
「電話で会話」以外は接触と認識していないのだ。
確かに、会話をすると相手の意欲や性格、考えている事はある程度つかめるし、こちらから投げかけた質問への反応も直に分かる。
でもメールでやり取りした文章をよく読めば、そこには血が通っている事に気付くはず。
実は僕の担当プロジェクトで、電話番号無し・メールアドレス有りの方が放置されていた。
僕も気付くのが遅れたのは反省点だけど、空き時間を利用して全員の方にメールを送ってみた。
すると何件も返信メールをいただけるではないか!
この事を上司に話すと「へぇー、返事があるんだ。」という反応だった。
返事の有無や多い・少ないは物件や送ったメールの文章の良し悪しによるとは思うが、コミュニケーションの方法として、メールでのやり取りを最初から放棄する事はない。
だって、メールのやり取りって、瞬時に届く手紙(アナログだ!)をやり取りする様なものなんだから。
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