島根に多い曹洞宗の法事は経験が少なく、広島に多い浄土真宗(安芸門徒)との違いに興味津々の1時間。
木魚を叩きながらの読経や修行の一環とされる墓参りでの私語禁止など、同じ仏教でも随分と違うんですよね。
さて、法事の食事会場として用意されたのが「出雲ロイヤルホテル」併設の「ロイヤルパレス」です。

※撮影忘れにつき画像拝借。
提供されたのは、いわゆる会席料理。
前菜に始まる料理群は、味が良いのはもちろんのこと、上質感を伴い、法事の食事としては申し分ない内容でした。
前菜は、焼いた穴子・甘く煮たさつまいも(丸十蜜煮)・茗荷の甘酢漬け(酢取り茗荷)・焼きとうもろこし・茹でたオクラ・鴨の燻製。

卵焼き(鳴門巻き)・トマトのコンポート。

トマトのコンポートは、ほんのりとした甘酸っぱさがとても良く、鴨の燻製は抜群に旨かったです。
さつまいもを「丸十」と表記するのは、名産地として知られる鹿児島県を治めていた島津家の家紋が「丸に十字」だったことに由来するんだとか。
知らんかった〜
続いてのお造りは、鯛・鰹・シマアジの3種盛り。

黒いお椀で供されたの鱧のお吸い物。
とても上品な味わい。

湯葉と細かく骨切りされた鱧、梅干の果肉の共演が素晴らしい出来栄えでした。
スダチの輪切りを乗せて供された白子のような見た目の料理。

いざ割ってみると、中からほぐした蟹の身が出てきてビックリ。
白子のように見えた白い部分はプリンよりも硬く、御献立にかかれた「茶巾絞り」というフレーズから推察するに、卵白や出汁を使った蒸し物なのかもしれません。
大きめの鮎は塩焼きにて登場。

ローストビーフは和風のジュレを乗せて。

天ぷら盛り合わせは、海老・ナス・蓮根・獅子唐に抹茶塩で、油の香りの良さに感心しきり。

ご飯物は、野沢菜と梅を混ぜ込んだごはん・濃い目の味噌汁・お新香。

この味噌汁、「水雲の袱紗仕立て」という料理名でして、水雲=もずくと読むようで、袱紗(ふくさ)仕立て=2種類の味噌を合わせる仕立て方なんですって。
そいや、味噌汁にもずくが入っていて変わってるなと思ったんですよね。
最後に、チーズケーキ・イチジクのシロップ煮が出てきて終了。

それにしても、葬儀と法事のシステムって良くできているなぁと思っていて、通夜・葬儀・四十九日・一周忌・三回忌と葬儀からの2年間で最大5回も顔合わせをするんですね。
そうすると、疎遠だった親戚との縁が戻ることもある訳でして。
よく出来てますよね。
ごちそうさまでした!!!
(2025.8)
■お店のデータ
出雲ロイヤルホテル
島根県出雲市渡橋町381
0853237211
年中無休
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