お客様から「今が買い時ですか?」と聞かれることが多い。
この時、相手が誰であれ、僕の答えは決まりきっている。
「あなたが欲しいと思っている時が、一番の買い時です。」
多くの不動産営業マンは理屈をこね回して、いつの時代でも「今が買い時」と言う。
金利上昇局面なら「早く買わないと金利が上がりますよ!」
金利下降局面なら「今が金利は底です!」
不況であれば「不況だから安く買えるんです!」
好景気であれば「好景気の流れに乗って買いましょう!」
買うことを勧めるのが仕事なのでやむを得ないのだろうが、僕からすると「不誠実」なトークだと思う。
いや、不誠実と言うよりは、彼らの多くは、人が物を買う時には「理屈」で判断すると思い込んでいるのだろう。
だから理屈をこねて「今、買うべき」と説く。
人は感情で判断し、理屈で正当化するというのに。。。
確かに、バブル崩壊以降の広島マンション市場を振り返ると、数字上は「ここが買い時だったなぁ。」という年がある。
平成16年と17年がそうである。
広島のバブル絶頂期は平成3年。
この年の平均販売価格は4,269万円、平均面積は75.4平米。(※広島市・廿日市・東広島・呉・府中町などの集計データ)億ションという言葉が広島でも普通に使われていたと聞いている。
それから景気の悪化に伴い平均販売価格が3,000万円を切ったのが平成7年。
平成15年頃から100平米マンションが多く供給され始め、平成16年と17年はそのピークを迎えることとなった。
ちなみに平成16年の平均販売価格は2,786万円、平均面積は90.6平米。
平成17年は平均販売価格2,806万円、平均面積89.7平米。
当時は章栄不動産の100平米シリーズが数多く供給されていたため、価格は安く面積が広いという傾向となった。
また、建築コストや土地価格が安かったこともあり、財閥系の物件で超一等地でも今では考えられない安い価格で供給されていた。
この2年間はバブル崩壊後、数字だけで判断すると「最高の買い時」だったに違いない。
でも、いくら広くて安くても欲しくなければ買わないのだ。
周りの状況がどうであれ、人は欲しいと思ったときに物を買う。
その時に、金利が低かったり価格が安ければラッキーというだけのこと。
1円でも得をしようと、悪いことではないが、変に時期を待ったりするのはやめた方が良い。
欲しい気持ちがあって、住みたいエリアに物件があり、資金的にも買えるのであれば、ぜひ買って欲しい。
欲しい気持ちが一旦萎えてしまうと、もう一度立ち上がるには数年間の充電期間が必要となる。
数年間で失われる家賃(賃貸住まいの場合)はともかく、失った時間はもう戻らない。
家を買うというのは、本来、楽しいことのはず。
高い買い物なので、悩むのは無理もない。
でも、できれば、難しく考えず、家を買うことで喜ぶ家族の笑顔を思い浮かべ、住まい選びを楽しんでもらいたい。
迷ったら直感に従う。第一印象で決める。
不思議と大失敗は少ないものである。この道14年の僕が言うのだから、(多分)間違いはない。
僕でよければ相談にのります。
僕で分からなければ調べてでも。
趣味でやっているブログでのことなので、もちろん商売っ気抜きで(笑)。
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