今月のお酒
■萩の鶴 純米吟醸別仕込
■亀齢 純米六拾八
■蒼斗七星 特別純米65改良雄町
■蒼斗七星 純米吟醸58雄町
■嘉美心 純米吟醸原酒
■和る 特別純米あらばしり
■進運
■篠峯 純米吟醸生
家で日本酒を飲む時、注ぎ方や器にこだわって飲んでいます。
このように書くと、
ワイングラスやうすはりのグラスで飲んでいる
とか、
お酒によってグラスに沿うように優しく注いだり、時には少し高いところからドボドボッと注ぐ
と思われるかもしれませんが、
ちょっと違うんです。
実は僕のこだわりとは、
どんなお酒でもほぼ同じ酒器・同じ注ぎ方で飲む事でして。
酒器は、たまに変えますが、基本はこれ。
※退職した上司が趣味で焼いたぐい呑み。
注ぎ方はドボドボ言わない程度に上から垂直に。
お酒によって変えてたら、違いが分かりにくいかなと思いまして。
とりあえず、二杯目位までは統一した飲み方をしているんですね。
※ちなみに、熱燗はレンチン(笑)。
さて、そんな話はさておきまして、4月は8本のご紹介です。
中でも、萩の鶴のにごりと篠峯は流石の旨さでした。
山口遠征で買った進運も悪くなかったし、なかなかいい月だったと思います。
(評価は、なし~★★★★★まで。★★★以上がお勧めですが個人の好みですので参考程度に留めてください。)
萩の鶴 純米吟醸別仕込 ★★★
醸造元:萩野酒造(宮城県)
お初の萩の鶴。桜の季節に丁度良いラベルで、書かれている猫が愛嬌満点なのも購入の決め手となりました。
瓶内二次発酵していると書かれてましたので、少し慎重によく冷やしてからの開栓です。
瓶口からは、トーンの低い甘い香りが感じられます。
一口飲んでみると、香り同様に少し甘めのテイストで、わずかなピチピチ感。
生酒らしいボリューム感を、後口の苦味で締める感じで、これはなかなか旨いですねぇ。
桜の木の下で花を見ながら飲んだら、あっという間に一升瓶がなくなりそう(笑
開栓1週間後。
全体的に丸くなって、旨味も甘みもピチピチ感も落ち着いた感じに。
これは、早飲み推奨かなぁ。
亀齢 純米六拾八 ★★
醸造元:亀齢酒造(東広島市)
石川酒店で見つけたお酒。
ラベルに書かれた六拾八は精米歩合の事ですが、このお酒は初めて見ました。
お店の方に聞いてみると、多分今年初めて出したんじゃない?との事。
僕の好きな亀齢のお酒。
これは飲まない訳にはいきませんよねぇ。
仕方がないなぁ(笑
冷蔵庫から出たばかりの状態で開栓してみました。
瓶口からは香りは立たず。
コップに注いでみると、かすかに米の香りが感じられます。
米の甘みと生っぽいニュアンスがありますが、なんだかバラバラな印象で、生っぽさが逆に仇になっている印象です。
これは常温くらいが良いのかなと思い、1週間ほど開栓放置。
改めて飲んでみると、辛味と酸味、米感はありますが、どうにもしっくり来ません。
「う~ん」と首をかしげる状況で、亀齢らしくない難解さ。
しかし、温めると良さそうな雰囲気もあります。
60度まで温めてみますと、苦味が先行するものの、トロンとした口当たりで程よい甘みと程よい酸味。
うん、これなら飲めますね。
蒼斗七星 特別純米65改良雄町 ★★★
蒼斗七星 純米吟醸58雄町 ★★★
醸造元:青砥酒造(島根県)
「てらや」に試験的に作った蒼斗が2種類入荷したとの事。
折角なら飲み比べしたいですよねぇ(笑)。
と言うことで、2種類とも購入して同じ日に開栓してみました。
まずは、特別純米65の改良雄町から。
瓶口からはボリューム感のある香り。
上澄みだけ飲んでみると、旨味の総量はいつもの蒼斗と変わらないように感じますが、辛くて酸がある辺り、ベースは変わらずとも印象は結構違います。
濁らせるとらしい甘さが加わり、いつもの蒼斗65らしさが出てきました。
続いては、純米吟醸58の雄町を。
香りはあまり感じられませんでして、改良雄町をトレースしながら上澄みを飲むと、透明感が際立つ印象です。
濁らせてみると、ほんのりとミルクのようなテクスチャがありますが、飲み口すっきりでこちらの方が今までの蒼斗に近いイメージ。
この日は、ちびきという魚のカマのアクアパッツアと合わせてみましたが、アサリの強い旨味との相性は雄町の方が良いですね。
するするっと空になってしまいました(苦笑)。
嘉美心 純米吟醸原酒 ★★★
醸造元:嘉美心酒造(岡山県)
そいや、嘉美心って冬の月を少し飲んだ事がある位かも。
甘口のイメージが残っていて、好みとは異なりますが旨い酒だった記憶があります。
今回の純米吟醸原酒は、親に持たせてもらったお酒。我が家の在庫が切れた頃を狙って補充してくれるので、とても助かっておりまして(苦笑)。
で、こいつも甘いのかなと思い、冷蔵庫でしっかりと冷やしてから開栓してみました。
香りからは、フレッシュなニュアンスの中に苦味が隠れているような気が。
飲んでみても同じ印象ですが、苦味先行ながらも、ちゅるっとすすると米感も感じられます。
冬の月の印象と比べると、そこまでの甘さはなく、旨い酒だと感じました。
和る 特別純米あらばしり ★★★
醸造元:岡崎酒造場(山口県)
山口県宇部市の松原酒店オリジナルラベルだそうでして、長門峡を醸す岡崎酒造場のお酒です。
うちの妻は、「あらばしり」や「うすにごり」という平仮名表記に弱く、この酒も彼女のリクエストで購入。
さて、どんな感じだったんでしょうか。
冷蔵庫で冷やしてからの開栓です。
瓶口からは華やかげな香りが。
生っぽい香り、麹の香り。
後口にはピリ辛。
香りの華やかさは食中に適さないレベルではなく、その手前で留めています。
発泡感は特に無し。
きちんと旨い生酒でして、僕は許容範囲内。
しかし、岡崎酒造場って、香り華やかげなお酒造るんですね。
進運 ★★
販売元:川棚酒造(山口県)
山口遠征で買って帰ったお酒の一つ。
これ、出発直前までは知らなかったんですが、偶然訪問した観光協会のページに写真が載っていて、その存在を知りました。
上では「販売元」と書いてあるように、製造は委託。
販売のみ川棚酒造の名前でされています。
この手のお酒って、密かに販売されているのでどうしても見逃しがちになってしまうんですよねぇ(苦笑
アル添という事もあったので、常温保管から開栓してみました。
少し濃い目の香り。
本醸造のイメージ。
飲んでみると、ややアルコール感強めですが、味濃い目のお酒でまずまずの旨さ。
四合瓶で1,000円切るお値段と思うと、日常的に飲むにはありです。
皆さんも川棚温泉に行く事がありましたら、塩亀本店(甘めの奈良漬が名物)でこのお酒を買ってみられてはいかがでしょうか。
篠峯 生もと純米無濾過生 ★★★
醸造元:千代酒造(奈良県)
篠峯は僕の好きなお酒の一つなんですが、広島の酒販店での扱いは、まだないように思います。
大阪の方だと山中酒の店とかが扱っていて、広島の飲食店もそこから仕入れている店もあるそうです。
このお酒は、山口県宇部市の松原酒店に立ち寄った際に見つけて購入してみました。
冷蔵庫で冷やしてからの開栓。
瓶口から感じられるたおやかな香りには、酸味を内包しているような雰囲気が。
飲んでみると、含んだ瞬間は「水」なんですが、じきに綺麗な米の旨味と辛さが広がり、余韻には更なる辛さと苦味が感じられます。
かすかな発泡感、生もとらしい酸もあり、なかなか面白く、旨い篠峯だと思います。
無濾過生と思うと軽めではありますが、これが原酒だと疲れるのかもしれませんね。
(了)
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コメント
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最近はまた純米に戻ってますね。
まだ浅い自分は純米主義です笑
最近飲んで美味しかったのは「9-NINE(ナイン)- 夏の生酒」「亀泉 純米吟醸原酒 CEL-24」「風の森 純米大吟醸 秋津穂」。
「亀泉」は甘口なので1杯が美味しい酒かな。
「風の森」はスパークリングと日本酒の中間の微炭酸で中々面白い酒でした。
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いいお酒飲まれてますねぇ。
最近その手のを飲むことが少ないので、羨ましい限りです。
風の森よさそうですね。
たまには、その辺りも飲まなきゃですよねぇ(苦笑
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こんにちは、初めまして。
「家で飲んだ日本酒」シリーズを特に興味深く読ませていただきました。
自分はあまり量を飲みませんが日本酒は好きなので、今後も記事を楽しみにしています。
オススメしたいのは「羽根屋 純吟煌火」と「川中島幻舞 純米吟醸」ですが、良ければお試しください。
どちらも無濾過生原酒なので、芳醇で旨いです。
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コメントありがとうございます。
あのシリーズは毎月アップしていますので、時間がある時にでも読んでいただき感想など教えてかだ下さると嬉しいです。
羽根屋に川中島ですね!
実はどちらも飲んだ事がなく、特に羽根屋は生活圏にある酒屋が取り扱いを始めたので、気になっていた所です。
遠くない内に、飲んでみたいと思います!