※長文につき、ご注意ください。
先の記事でも少し触れましたが、GW旅行の最大の目的は、山口県内でまだ飲んだ事のない日本酒を買いに酒蔵へ行く事。
アポ無しでの訪問ですので、蔵の中を見る事はできないでしょう。
十分な情報がない蔵もありますので、定休日等で振られる事も覚悟の上。
なので、あまり気張らず、ドライブついでに周辺の酒販店でお酒が買えれば程度の気持ちで臨んでみました。
下松市の「紅蘭」で中華そば(牛骨ラーメン)を食べた後に訪れたのは、同じ下松市内にある『金分銅(きんふんどう)酒造』。
蔵があるのは下松市の末武上という街で、旧山陽道に面した立地。
花岡天満宮に隣接しており、その立地からは、当蔵が天満宮を含めた地域の祭りごと(政)に欠かせない存在であったことが推察されます。
写真は事務所の外観。
その奥には、写真に写っていませんが酒蔵らしい高い煙突がありました。
対応してくださったのは、蔵の奥様でしょうか。
よどみなく自信あふれる語り口調がとても印象に残っております。
事務所内には「金分銅」の銘柄で幾種類ものお酒が展示されていて、勧められた新酒は、アル添じゃなければ購入していたかもしれません。
結局購入したのは「幾山河」という純米原酒。
昨年造ったお酒ということでしたが、瓶が包装されているので劣化が少なかろうという読みも働いての事です。
詳しくは別の記事に譲りますが、中濃度の旨味が感じられ、日によって酸味と辛味の感じ方が変わるお酒でした。
続いては、『金分銅酒造』から車で20分程の所にある『山縣本店』。
こちらは周南市の久米という町にある蔵で、後から地図で確認すると、こちらも旧山陽道に面していたようです。
蔵は町家造り。
街道沿いでしばしば見掛ける造りで、窓に細い縦桟の格子があることが見分け方の一つです。
広島では、西区草津本町や佐伯区五日市、安佐南区長束などの地域で実際に見ることが出来ます。
GWだからでしょうか、蔵はお休みされていました。
幸いなことに、お酒は付近のマックスバリュで見つけて購入。
桜酵母を使ったお酒なんだそうですよ。
ほのかな甘みが感じられるお酒で悪くはないんですが、やまぐち桜酵母に期待して買ったわりには、らしさが今ひとつ感じられませんでした。
3蔵目は、周南市櫛ヶ浜にある『冨永酒造』。
JR櫛ヶ浜駅に程近い場所で、ワンブロック隣には櫛ヶ浜神社があります。
こちらは敷地内にリカーショップを併設されていましたが、どうやらお休みの様子。
蔵の近所にある酒販店にお酒があるかもと思い飛び込んでみると、卸がメインで小売はほとんどされていないとのこと。
伺った話によると「冨久寿(ふくじゅ。冨永酒造の銘柄)は、あそこでしか売っていないと思いますよ」との事。
尾道市因島の「備南酒造(2013年廃業)」と同じ直売のみとは。
残念ながら買い逃してしまいました。
ちょっと時間があったので、予定にはありませんでしたが「はつもみぢ」にも行ってみる事に。
こちらは、JR徳山駅北側の歓楽街にある蔵で、「原田」という僕好みの酒を醸している蔵です。
最初の出会いは2012年の山口遠征第1弾で、湯田温泉にある「原田酒捕」で購入。
2回目は、今年に入ってから佐伯区楽々園の「マダムジョイ」で購入しております。
はつもみぢビルに隣接して蔵がありましたが、この日は祝日のためお休み。
2度ほど飲んだ事がある蔵ですので、場所確認だけさせていただき、次に向かいました。
「中村酒場」は周南市福川にある蔵で、JR福川駅の近く。
写真は、駅前メイン通り:国道347号線沿いに建つ「中村酒場」を撮影したもの。
酒蔵というよりも、郊外でよく見掛ける個人商店的な佇まいです。
中はやや殺風景ではありますが、「勢力(せいりき)」というお酒を中心に陳列がされており、冷蔵庫には純米大吟醸の姿も。
対応してくださった男性が蔵の方かどうかは確認できませんでしたが、お聞きしてみますと「勢力」はここで造っているとのお答えでしたので、造りもされていると理解して良いと思います。
購入したのは「勢力」の純米。
今回買った中では果実味を感じる方で、それが口当たりの良さにつながり、なかなか旨いと感じました。
これなら純米大吟醸も飲んでみたいなぁ。
下松・周南の沿岸部の蔵巡りはひと段落し、この日最後の蔵を目指して山間部へルート変更。
国道489号線で北に向かい、周南市米光にある『松田酒造』を目指しました。
福川からは車で30分ほど。
メイン通りから枝分かれした狭い道に入り、少し進んだ所に『松田酒造』がありました。
見た目は酒蔵というよりも酒販店的。
蔵の裏には「河内神社」があり、広島ではあまり意識しておりませんでしたが、今回廻った蔵には神社隣接が多い印象を受けました。
やはり酒蔵は、地域に欠かせないものだったんでしょうねぇ。
この日は残念ながら営業はされておらず、周辺の商店もお休みでしたので、お酒の購入は断念。
付近に道の駅等もないことから、次の機会に譲ることとなりました。
二日目は宿泊先の宇部から北上し、山口市の『山城屋酒造』へ。
JR山口駅の北側にあるアーケード街で、ヤマザキショップを経営されています。
店内はコンビニそのもので、当蔵が醸す「杉姫」以外に、「原田」「かほり鶴」「金分銅」「五橋」などの地酒も扱ってらっしゃいました。
写真は杉姫の陳列棚。
いずれのお酒もアル添だったり糖類添加だったり。
こちらで購入したのは、上撰のワンカップ。
副原料が入ったお酒が最近は苦手ですので、容量の小さな物を購入させていただきました。
覚悟を決めて飲んでみましたら、これが意外と飲めてしまい、少し嫌な甘さがあるものの大きな問題ではありませんでした。
山城屋酒造からは、土産物目当てで道の駅を目指すことに。
途中で通過した山口市の官公庁街は、緑が多くて素敵でした。
道の駅では、山口県のゆるキャラ「ちょるる」に出会いました~
当初の予定ではこれにて終了だったんですが、酒造組合のサイトには掲載されていない蔵の情報がたまたまネット検索に引っかかったので、周南市福川に戻ることに。
到着したのは、『男自慢酒造』。
こちらは、先にご紹介した『中村酒場』の裏手に位置しています。
画家の岸田劉生が好んで飲んでいたお酒だそうで、「男自慢」の文字は劉生直筆との事。
この日は営業されておらず入手を諦めていたんですが、JR新南陽駅前の酒販店「酒のアタック」に立ち寄ってみたところ、当蔵の「龍の尾」というお酒が購入できました。
ナイス、俺(笑
ベースには米の旨味が感じられますが、穀物臭さが抜けきれず今ひとつ。
悪くないんですが、やや好みからは外れていました。
2日間の成果、勢ぞろい。
写真にしてみると、何だたったの5本かと思いますが、それぞれに蔵の風景が思い出されて、何だか飲むのが惜しくなります。
次回の遠征はいつになるか分かりませんが、買い逃した蔵に行くか、萩市周辺の未飲蔵を巡るかになろうかと。
いずれにしても山口県の日本酒を一通り飲もうと思うと、あと2回は遠征が必要かもしれません。
ここ1~2年で達成できたらいいなと考えています。
(2013.5)
※偶然通りかかった中島屋酒造場。
■金分銅酒造
山口県下松市末武上1202
0833448605
銘柄名:金分銅、幾山河
公式サイトあり
■山縣本店
山口県周南市大字久米2933
0834250048
銘柄名:かほり鶴
公式サイトあり
■冨永酒造
山口県周南市櫛ヶ浜72
0834250345
銘柄名:冨久寿(ふくじゅ)
■中村酒場
山口県周南市福川3-16-6
0834622651
銘柄名:勢力(せいりき)
■松田酒造
山口県周南市大字米光104
0834672465
銘柄名:龍の玉
■山城屋酒造
山口県山口市道場門前2-1-7
0839225757
銘柄名:杉姫
公式サイト有り
■男自慢酒造
山口県周南市福川中市町8-33
0834630580
銘柄名:男自慢、龍の尾
公式サイト有り
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コメント
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こんばんは。
山口県、昔からご縁があって大好きな街です。
レポート拝見させて頂いて、頭の中でその時の風景が・・・行きたくなりました。
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初めての場所ばかりでしたが、何だか懐かしく感じる風景にも出会えました。酒蔵ドライブ。なかなか楽しいです。
山口市エージェント:貴殿の記事ダイジェストをGoogle Earth(TM)とGoogle Map(TM)のエージェントに掲載いたしました。訪問をお待ちしています。