日本酒

2012年9月に家で飲んだ日本酒

日本酒
今月の掲載は5本。

先月、山口県で買って帰った酒が9月にキャリーしたため、新規購入本数が減った次第。

毎月あの本数飲んでいたら異常なので、これはこれで良かったと思う。

そして今月は文章短め。

これもこれで、書き続けるには大事な事だ。

さて、今月のナンバー1は、鳥取県のいなば鶴。

強力(ごうりき)米の濃醇な旨味がしかと感じられる旨い酒だった。

これから鍋物&熱燗の季節がやってくる。

日本酒の魅力の一つに温度による味わいの変化がある。

熱めにつけた熱燗をちびちびやりながらこの変化を楽しむのが醍醐味だ。

 
 
 
(個人の主観により、なし~★★★★★で酒の評価をしている)

 
 
 
◼️金冠黒松 純米酒 協会八号酵母 80% ★★
山口県岩国市 村重酒造 720ml 900円台 カジカワ@西区井口鈴が台

 
蔵については2012年1月の記事を参照の事。

本酒の名前にもなっている「協会八号」とは酵母の一種の事だ。

酵母にはビール酵母、パン酵母、ワイン酵母など種類があり、ここでいう酵母とはいわゆる清酒酵母の事。

随分と昔は、自然界に存在する酵母を使って酒を醸していたそうだ。

1893年に日本人醸造学者の矢部規矩治氏によって日本酒のもろみから清酒酵母の分離に成功。

1904年に設立された国立醸造試験所が1909年に山廃もとを、1910年に速醸もとを開発し、一定の成果をあげた。

1910年に第1回全国清酒鑑評会が開催され、そこで優秀と評価された酒から酵母を分離・純粋培養し全国の酒蔵に流通させる仕組みが出来上がっていった。

この仕組みの中で流通する酵母を協会酵母と呼ぶそうだ。

現在では、協会1号~15号、KArg9号、赤色清酒酵母など多くの種類がある。

この内、3号酵母が三原市の「酔心」に、4号は県下の酒蔵(詳細不明)に、5号は「賀茂鶴」に由来する酵母だったが、保存中に変性するなどの理由により使用中止となった。

本酒に使われている8号酵母は酸が強く濃醇な酒に向いている酵母らしいが、端麗辛口が流行っていた1978年には、時代にそぐわないとの理由で発売中止に。

平成16年度の醸造から村重酒造が使用を復活させ、現在に至る。

本酒を購入時には酸味が強い事は聞いていたが、実際に飲んでみると酸味はやや強い程度。

それよりも香りが苦手だ。

何と言ったらいいのだろうか、築25年の家の襖を張り替える時に出てくる埃っぽさが感じられる香りがする。

ある種の熟成酒でも感じられる香りと酷似しているように感じた。

開栓から2週間が経つ頃には香りが減退。酸味が強く感じられるようになり、これが本酒の本来の姿なのかもと感じるに至った。

 
 
 
◼️菜々(さいさい) 純米酒 ★★★
熊本県熊本市 瑞鷹(ずいよう) 720ml 1,365円 フレスタ@佐伯区海老園

 
本酒を醸す瑞鷹があるのは、熊本市の川尻。

熊本と聞くと阿蘇山を想起させられるが、川尻は島原湾からは約7キロほどしか離れておらず、むしろ海に近い町と言える。

瑞鷹の創業は1867年(慶応3年)。

周囲では当時、赤酒(木灰を用いて酸を中和し保存性を高める製法)ばかり作られていたそうだが、初代はいち早く清酒の製造に着手。

昭和38年には清酒部門を分離し、瑞鷹株式会社が設立され現在に至る。

本酒は熊本県八代市の菜の花米を使って醸されたとの事。

菜の花米とは、「春に菜の花の菜種を収穫した後、残渣を田んぼに鋤き込み肥やしにすることで除草剤のいらない健康な土と、菜種から搾った粕で作る有機肥料を田んぼに施し出来上がったお米」との事で、吟のさとという酒造好適米をこの方法で栽培したそうだ。

開栓初日は米の甘さが目立つものの、ベースには辛味と軽い酸味が感じられた。

2日目には甘さが減退しバランスの良い辛口酒に。

飲み飽きず、なかなか旨い酒だと感じた。

 
 
 
◼️いなば鶴 純米無ろ過生原酒 強力 ★★★ 鳥取県立川市 中川酒造 720ml 2,100円 地下酒売り場@そごう広島店

 
中川酒造の創業は1828年(文政11年)。

鳥取池田藩の城下で醸造業を開始した。

操業当時は「正田屋」という屋号で酒を販売していたが、大正に入り美酒による不老長寿を願って「福寿海」という銘柄を販売開始。

本酒の銘柄「いなば鶴」は平成元年に立ち上げたブランドで、その数年前から復活を画策していた「強力(ごうりき)」という酒米が使用されている。

「強力」は明治の中期に大山町で栽培が開始された米だが、その栽培の難しさから昭和29年頃には姿を消した幻の米。

昭和62年頃、蔵元の中川氏は鳥取県内で「強力」の種子を持っている人物にあたり、1kgほどの種子を入手。

8名の篤農家の協力を仰ぎ、平成元年には70俵もの収穫を得るようになった。

鳥取県外にも「強力」はあるとされているが、現在ではその名前を使う事はできず、「○○県産酒造好適米」と表示されていることもあるそうだ。

さて本酒は、所用で立ち寄ったそごう広島店の地下売り場で購入。

詳しくは割愛するが、岡山の「酒一筋・赤磐雄町」や和歌山の「南方」純米吟醸無ろ過生原酒があるなど、なかなか面白い品揃えだった。

やや無骨な米の旨味と甘みを酸がきちんと流し、グラマラスでありながら切れの良いな味わいを構成している。

これは旨い。

開栓初日から1週間後まで全く印象が変わらない事にも驚いた。

 
 
 
◼️百楽門 純米 ★★★
奈良県御所市 葛城酒造 1,800ml 2,310円 石川酒店@西区古江西町

 
蔵については2012年6月の記事を参照の事。

仕舞に米感を伴うコクの強い辛口酒で、備前雄町らしい味わいではないかと思う。

少し空気に触れさせると香りが減退し、より食中に適すように感じた。

開栓後1週間程度で飲みきったが、何にでも相性が良い旨い酒だったと思う。

 
 
 
◼️竹鶴 純米 ★★★
広島県竹原市 竹鶴酒造 720ml 1,050円 田辺酒店@西区南観音

 
蔵については2011年12月の記事を参照の事。

本酒は、久々に竹鶴飲みたいなぁと思い狙っての購入。

近所の石川酒店で買えば持ち帰るのが楽だったんだが、竹鶴以外に魅力的なお酒があったら翻意しようという下心を抱えていたため田辺酒店を訪れた次第。

木樽で仕込んだようなフレーバーと全てをいなす軽めの酸味が印象的。

肉とも魚とも合うし、油脂類との相性も良さそうだ。

1,050円と安価ながらこのレベルの酒を出す竹鶴はさすがと感じた。

 
その他の日本酒に関する記事はこちらからご覧いただけます。

 
 
 
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました