■今月のお酒
男自慢 特別純米原酒
八幡川 純米生原酒
あさ開 特別純米
陸前男山 特別純米
金鶴 純米活性にごり酒
奥の松 春のしぼりたて
千代の園 初しぼり原酒
今月は7本のご紹介。
今月のテーマは「酸」だったように思います。
八幡川と金鶴、陸前男山、千代の園などが酸がいい仕事をしていて、くっきりと前に出ている場合もあれば裏方で支えているものも。
飲みなれていない人からすると、「酸」イコール酸っぱいと思うでしょうが、実際には酸っぱい・さっぱり感・ヨーグルトっぽさ・軽快な・切れ味良いなど色々なニュアンスがあります。
そういった違いに気をつけながら飲むのも、また面白いものですね。
(評価は、なし~★★★★★。個人の主観での評価です。)
男自慢 特別純米原酒 ★★
醸造元:男自慢酒造(山口県周南市)
男自慢酒造は、今から3年ほど前に、山口県の酒蔵を廻っている際、偶然発見した蔵。
酒造組合未加盟の蔵なんですけど、よく見つけられたな~と思います。
その後、広島市内の鶏肉料理店「かけはし」でもばったり出会いました。
そんな男自慢酒造のお酒が、まさか近所の石川酒店で買えるようになるなんて。
ちょっと驚きです。
今回購入したのは、原酒。
信頼を寄せている店員からの強い勧めに従ってみました。
さてさて、どんな感じだったんでしょうか。
室温で開栓してみました。
開けたては、華やかげな香りが抑え目にふわんと。
含んでみると、原酒の強さに、旨味辛味、そして雑味。
荒っぽいですけど、悪くはありません。
2杯目以降は、苦味と辛味が台頭。
う~ん、苦味が強すぎて、ちょっと飲みにくいかなぁ。
開栓二日目。
枯れた米感に、ツンとしたアルコール感。
結構な辛さ。
そして、ほのかな甘味も出てきています。
初日よりは飲みやすいでしょうか。
もう少し変化が欲しいので、少し間を空けることに。
開栓から1週間後。
辛さは変わらず、コクがグッと出てきました。
飲みにくさの要因だった苦味は減退。
ついでに60度近くまで上げてみましたが、大きな変化は感じられず。
おススメいただいた時の味コメントとは、当初はギャップがありましたが、開栓1週間経った頃の味は近いかもしれませんね。
八幡川 純米生原酒 ★★★
醸造元:八幡川酒造(広島市)
こちらも石川酒店で購入。
店の冷蔵庫の中に純米生原酒が2種類あって、ひとつは本酒。
26BYの中生新千本で協会701号酵母。
もうひとつは、27BYのこしひかりでもみじ酵母。
僕は、華やか傾向のあるもみじ酵母があまり得意ではないので、あえて26BYの本酒を買ってみました。
冷蔵庫で冷やしてからの開栓です。
香りからは、原酒の強さ、クリアな感じ、トーンの低い米感が伝わってきます。
実際に飲んでみると、クッと来る旨味、辛さと苦味が。
飲み進めていくと、苦味がそこそこ強くなりながらも、安定した旨味と隠れた酸味がいいですね。
室温に近づくと、含みが一瞬甘くなります。
純米の生原酒で1,300円切る価格というのはありがたいですね。
中生新千本やこしひかりなどの食米の酒だからと言う事もあるんでしょう。
それはそうと、このお酒、「やはたがわ」ではなく「やはたかわ」って知ってました?
僕は友人達のやり取りを見て、初めて知りました(汗
あさ開 特別純米 ★★★
醸造元:あさ開(岩手県)
親からもらった3本の内の1本、あさ開の春限定酒。
近所のSCで東北の物を集めて売っていたらしく、買ったんだそうな。
定期的にお酒もらえるのは嬉しいなぁ。
それにしても、あさ開は何年振りなんだろうか。
冷蔵庫で冷やしてから開栓してみました。
香りは、トーンの低い甘さを含んだ感じ。
実際に飲んでみると、やはり甘さは感じられ、麹の香りと後口には辛さがあります。
案外コクがあるんですねぇ。
飲み進めていくと甘さが出てきます。
この酒は、食中に飲もうとすると冷たいほうがいいかな。
陸前男山 特別純米 ★★★
醸造元:男山本店(宮城県)
男山と聞くと、北海道と山口をイメージしますが、宮城県にもあったんですね。
知らんかった~
こちらは、常温保管からの開栓です。
立ち上がる香りからは、甘さと酸味が想起させられます。
実際に飲んでみると、やはり酸が感じられ、ほんのりとした甘さもあります。
コクは軽めで、酸甘辛なテイスト。
これ、結構好きだなぁ。
飲むにつれ、段々と酸が良い仕事しているのが分かります。
日本酒は酸がポイントというのが良く分かる一本でした。
ちなみに、スクリューキャップに書かれている「伏見」の文字。
なぜ?と思い調べてみたところ、創業者が伏見の岩清水八幡宮からお酒の製造許可をもらった際の御礼祈願で、八幡宮宮司が名付けたことに由来しているんですって。
なるほど~
金鶴 純米活性にごり酒 ★★★★
醸造元:加藤酒造店(新潟県)
山口県の上関町にドライブ行った帰り、大竹市の「酒遊館やましち」で購入したお酒。
やましちに訪れたのは数年振りだったんですが、お酒のラインアップが強力になっていて、なかなか見ごたえありました。
※強力を「ごうりき」と読んだあなた、病気ですな(笑
さて、このお酒は、炭酸強めのにごり酒ということで購入。
さてさて、どんな感じだったんでしょうか。
冷蔵庫で冷やし、おりを落ち着かせてからの開栓です。
開栓に要した時間は10秒程度。
もっと掛かるかと思いましたが、案外あっさりでした。
開けたては、この手のお酒らしい麹の香りが漂ってきます。
実際に飲んでみると、つるんとした口当たりで、苦味・旨味甘味・奥に隠れた軽快な酸が。
やや苦味が目立ちますが、ほんのりとした甘さもあり、強めのガス感がいいですね。
これ、旨いなぁ。
奥の松 春のしぼりたて ★★★
醸造元:奥の松酒造(福島県)
いつ飲んだか記憶にないくらいの奥の松。
もらい物じゃないと自分では買わないもんなぁ。
冷蔵庫でしっかりと冷やしてから開栓してみました。
香りからは、辛酸っぱそうなフレーバーと、ツンとしたアルコール感が。
実際に飲んでみると、含みは一瞬甘く、とろんとした口当たり。
糠っぽさに米の旨味と辛さも感じられます。
案外濃い目で、少し寝かせても良さそうな印象です。
意外と酸があって、糠臭さは気になりません。
脂多めのポークステーキ辺りと合わせても良いと思います。
千代の園 初しぼり原酒 ★★★
醸造元:千代の国酒造(熊本県)
親戚の鳥栖土産。
鳥栖のお酒って知らないなぁとラベルを見てみると、醸造元は熊本県って書いてあるし(笑)。
熊本の酒は、9号酵母発祥の香露というお酒と何年か前にニュースになった美少年の2つを知っている程度。
今回の千代の園は初めて聞きました。
楽しみですねぇ。
冷蔵庫で冷やしてから開栓してみました。
丸い口当たりに、おりっぽい風味で、原酒らしい濃い目の酒質。
わずかに残ったプチ感。
飲み進めると酸が出てきて、味に幅が出ますね。
なかなか旨いなぁ。
室温に近づくと甘さが出てきます。
この酒も、魚より肉のほうが合いそうなニュアンスでした。
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コメント
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遅ればせながら悦凱陣「オオセト純米酒 無濾過生」を飲みました。いまいちと感じた「手造り純米酒」に比べて米を強く感じフレッシュさもあり美味い酒ですね。
杜氏つながりで先入観からか米力(こめりょく)が「亀齢」に通じるものがある気が。
酸といえば「西条鶴」の桃色にごり酒がヨーグルト風でした。ちなみに純米にごりを炭酸で割るのがマイブーム。
そういえば三越の地下に石川酒店が入ってますね。
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毎度です!
凱陣はあのスペックになると旨いんですよねぇ。
お高いんですけどね(苦笑
三越地下の石川さんにはオープン2日目に挨拶に行ってきました。これからが楽しみです。
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コメントありがとうございます!
清酒なので、濁らずに発音するんですってね。
知りませんでした。
そう言えば、みわさくらもそうですもんね〜