今月のお酒
■向井櫻 純米吟醸原酒
■紀伊国屋文左衛門 ひやおろし
■天吹 純米雄町ひやおろし
■小鼓 純米大吟醸無濾過生原酒
■千福 純米原酒
■醉心 純米原酒
2つの良い酒に出会いました。
一つは小鼓。
全くのノーマークでしたが、濃い酒が好きな方にはたまらない酒ではないかと。
もう一つは、向井櫻。
今の杜氏の酒は初めて飲みましたけど、何かピンと来る旨さ。
これは定点観測が必要かも。
(評価は、なし~★★★★★まで。個人の好みで評価しています)
向井櫻 純米吟醸 しぼりたて原酒 ★★★
醸造元:向原酒造(安芸高田市)
広島の全ての蔵の酒を飲んだと言っても、イベントで少しだけ飲んだだけというのも含まれていまして。
その中の一つ、向井櫻をゆめタウンで見つけたので、飲んでみることに。
これは15度台の原酒なんだそうですよ。
瓶口からは、辛そうなニュアンスが漂ってきます。
飲んでみると、柔らかな口当たりで、米の旨味と下支えする辛さがいい具合。
記憶していた味よりも、ずっと飲みやすくて旨いんですよ。
常温になっても米感あるし、和菓子のようなスッと消える甘さもいいですね。
聞くところによると、杜氏が変わって全国新酒鑑評会で平成26年・27年と連続で金賞受賞したとのこと。
なので、記憶と味が違うのかもしれませんが、どうなんでしょうか。
なんにせよ、なかなか旨い一本でした。
紀伊国屋文左衛門 純米生 ★★★
醸造元:中野BC(和歌山県)
廿日市にあるリカー&フーズタナカに久々に訪れ、購入したのがこちらのお酒。
春に搾ったお酒を蔵で熟成させて出荷したようでして、瓶内に佇む酒の色がそれを物語っているようにも思えます。
中野BCという蔵の酒で超・長久という銘柄も扱われていて、どちらにしようか悩んだんですが、そこはジャケットで決めました。
我ながら、「一升瓶ジャケ買いか~」と思いましたが、今更感もあります(苦笑)。
さてさて、どんな感じでしょうか。
冷蔵庫で冷やしてからの開栓です。
瓶口からは軽い熟成香が。
グッと飲み応えのある高濃度の酒で、熟成感と共に甘さとピリ辛、後から熟成香がやって来ます。
初日は甘さが気になって、量が飲めませんでした。
開栓二日目。
角が取れたといいますか、まとまりが出てきていい感じに。
50度の燗。
角が取れた印象そのままに、炊き立ての米の香りがプラス。
これはなかなかいいですねぇ。
60度。
ここまで上げると旨味や香りが飛んでしまいます。
開栓1週間後は50度で。
2日目の同じ温度帯よりも米感がアップして、更によくなりました。
少し冷めた位が良く、このお酒の飲み頃は48~44度くらいでしょうか。
まろやかに旨く、米感あり、後に辛さが続きます。それ以上冷めると熟成の甘さが気になり始めます。
ジャケットにもあるように、秋のぬる燗として楽しめる一本でした。
天吹 純米雄町 ひやおろし ★★★
醸造元:天吹酒造(佐賀県)
佐賀県と言えば、鍋島や七田、東一などが知られていますけど、この天吹もお忘れなく。
僕自身、飲むのは2回目ですが、天然の花から分離した酵母を使っていることで知られていて、確かに香りからは花のニュアンスが感じられます。
今回はおでんに合わせようと思い、リカー&フーズタナカでおススメいただいたこちらを購入してみました。
冷蔵庫で冷やしてからの開栓です。
瓶口からは、米の甘い香りが感じられます。
そして、やや黄色を帯びた酒。
含みは淡い色の花の香り、米の甘さと旨さ、後口はピリリと辛く、酸も隠れていそうなニュアンスが感じられます。
熟成感は感じられませんでした。
口の中でコロコロ転がすと、米の旨味に加えて、酸味と苦味がひょっこりと。
これなら、お店で言われたように燗でもいけそうな気がします。
開栓から時間が経つと、酸や苦味がでてきて飲みにくい面を感じる時も。
印象としては、常温付近では良くありませんけど、冷たい時あるいは燗でいいお酒なのかなと感じました。
小鼓 黒 純米大吟醸無濾過生原酒 ★★★★
醸造元:西山酒造場(兵庫県)
石川酒店で直感で買った小鼓。
2種類あって、一つは山田錦のみ使用。
もう一つは、麹米に但馬強力、掛米に兵庫北錦を使用。
この二つなら、迷わず後者でしょう。
だって但馬強力も兵庫北錦も知らない米ですから(笑)。
冷蔵庫でしっかりと冷やしてからの開栓です。
※あさしぼり?
瓶口からは濃醇そうで米感強い香りが感じられます。
これはひょっとして、と期待しながら含んでみると、じゅんと濃い旨味、米感が広がり、きちんと酸も効いています。
これは飲むほどに唾液が出るタイプでして、仕舞いの切れも良し。
温度が常温に近づくとだれるかなと思いきや、ほとんど変わらず。
これは旨い!
大げさかもしれませんけど、僕にとっては悦凱陣に出会ったときと同じような嬉しさを感じています。
開栓二日目。初日よりは少し軽くなった印象です。
60度まで温めてみると、初日のいい状態を更に膨らませた感じで、米の香り、醇な旨味甘味を堪能できます。
全くノーマークでしたけど、こいつは旨い酒でした。
もう一本の山田錦も飲んで、比べてみたいと思います。
千福 純米原酒 ★★★
醸造元:三宅本店(呉市)
呉市中心部にある三宅本店に行き、併設されたショップで購入したのがこちらのお酒。
土産物やワンカップ以外の千福を一本飲んだことがなかったので、呉市内でのお買い物のついでに足を延ばしてきたわけです。
そういえば、千福のショップに倉本康子さんのサイン色紙が飾られていました。
おんな酒場放浪記で呉に来られたんでしょうね。
購入した翌日、冷蔵庫で冷えているのを開栓してみました。
瓶口からは香りはほとんど感じられず。
実際に飲んでみると、ほのかな甘さに旨味と辛味。
酸も隠れているような雰囲気はあります。
開栓二日目も冷えたままで。
酸と辛さがぐっと増え、全体の切れが良くなったように感じました。
千福らしい香りは減りましたが、初日よりは良いのではないでしょうか。
印象としては、原酒らしい飲み応えがあり、味わいは辛口。
その中にも千福らしい旨味と香りが感じられるお酒。
少しきつく感じますので、ロックで飲み始めてもいいかもしれません。
醉心 純米原酒 ★★★
醸造元:醉心山根本店(三原市)
そごうの地下に出来ていた醉心と亀齢の販売コーナーで購入。
販売員の話だと、特約店向けの純米原酒がおススメだそうでして、米は山田錦と八反35号の2種。
搾ったときと今の味の変化まで教えてくださり、その変化に興味を持った八反のほうを購入してみました。
絞りたての頃は酸味が強かったが、今は随分飲みやすくなったとのこと。
さてさて、どんな感じなんでしょうか。
冷蔵庫で冷やしてから開栓してみました。
瓶口からは、やや米感と酸を感じる香りが。
色は少し黄色付いています。
実際に飲んでみると、含んで一瞬辛さを感じますが、熟成感を帯びた酸味がどっと押し寄せてきます。
しっかり飲み応えのある辛口原酒で熟成感もあり、酸もくっきりと。
日本酒飲みなれてない人には、ちと飲みにくいかなぁ。
冷え冷えよりも室温に近づいたほうが、味が出てきますね。
飲みごろの温度は18度くらいの感じですけど、温めても良さそうでした。
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コメント
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飲んだことないですが、象形文字っぽいラベルの「小鼓」に惹かれたの分かります笑
ちなみに悦凱陣は「手造り純米酒」を飲んで好みではなく敬遠していたのですが、おすすめはありますか?
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今月も楽しく読ませていただきました。
広島でも小鼓が買える酒屋さんがあるとは知りませんでした。
石川酒店さんへ行ってみたいですね。
私が今回オススメしたいのは十九と三重錦なんですが、広島で売ってるかな…?
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小鼓のラベルの文字気になるでしょ(笑
思わず買っちゃいました。
凱陣の手造り純米ってブルーっぽい瓶のやつですかねぇ。
オススメは山廃の山田錦とかオオセトです。
酒商山田の店頭にはあると思います。
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コメントありがとうございます。
小鼓旨いですね!山田錦の純米大吟醸も買ってみましたが、こちらも良かったです。
オススメの十九は売っている店知りません。渓という居酒屋では飲んだことあるんですけどね。
三重錦は、石川酒店でも扱ってるので何度か飲んだことあるんです。
他にオススメあれば、また教えて下さい!