今月のお酒
■小鼓 純米大吟醸無濾過生原酒
■向井櫻 上撰原酒
■大七 純米ひやおろし
今月はちょっと少な目の3本。
実はこれら以外に、辛口純米八拾と萬事酒盃中(いずれも亀齢)を飲んでるんですけど、以前も掲載したし感想は変わりないので、あえて掲載しませんでした。
これでは読み応えがないと思いまして、番外編としてちょっと珍しい焼酎の感想を末尾に加えております。
それでは11月のお酒の感想、お付き合いください。
(評価は、なし~★★★★★まで。個人の好みで評価しております。)
小鼓 純米大吟醸無濾過生原酒 ★★★★
醸造元:西山酒造場(兵庫県)
先月飲んだ小鼓の黒(麹米:但馬強力 掛米:兵庫北錦)が旨かったので、白(山田錦100%)の一升瓶を飲んでみました。
瓶口からは、穏やかではありますが吟醸香が。
実際に飲んでみると、どこかで飲んだ事のあるような旨い酒というタイプ。
黒よりもややスリムでビューティーながら、ボリューム感のある旨味がいいですね。
これは万人受けするのではないでしょうか。
舌で転がしてみると、フルーティな感じがしつつも酸と苦味が少し感じられ、余韻に残るのは辛味。
この手のお酒って、室温に近づくとだれることが多いですが…
実際には、香りは穏やかになり、旨味がまとまった感じが出てきてなかなかの旨さ。
この蔵、やりますねぇ。
開栓二日目。
旨味と香りは穏やかになりましたが、代わりに酸が出てきました。
旨味を感じさせながら、口の中さっぱり。
これもまた旨いですね。
惜しむらくは、酒飲み夫婦の元に嫁いできたため、一升瓶が二日で空いてしまったことでしょうか。
もっと変化を楽しみたかったのに(苦笑
年末年始用のストックとして買っておき、何日かに分けてゆっくり楽しんでみようかな。
向井櫻 上撰原酒 ★★★
醸造元:向原酒造(安芸高田市)
先月飲んだ純米吟醸が旨かったので、蔵に行ってきました。
純吟が旨かったので来ました~と伝えると、それが一番良いので他はどうかな?と冗談ぽく(笑)。
金賞受賞の影響か、純米は蔵では完売。
代わりに勧めていただいた上撰原酒を購入し、帰宅後の夕食と共にいただく事に。
瓶口からは、甘味を帯びた香りと少しのアルコール感が感じられます。
含みはまろやかな米の旨味甘味。
飲み込んだ後、喉の入口にぴりぴりとした辛さが感じられ、酸が通った後の舌先には苦味が残ります。
ここまでは、旨い辛口原酒という印象。
氷を浮かべたり炭酸水で割ると甘さが目立ってきます。
この甘さ、以前飲んだ青海島(山口県小崎酒造)のワンカップとも共通していて、糖類添加していないけど、なかなかの甘さ。
「四段か五段で仕上げて甘さ残したのでは」と友人が言っていた、あの甘さに似ているような気もしましたが、果たして。
大七 純米 ひやおろし生詰 ★★★
醸造元:大七酒造(福島県)
燗酒のド定番、大七。
一時期、純米の火入れをよく飲んでいましたが、生詰のひやおろしは飲んだことがなかったので、出会い頭に購入してみました。
瓶口からは、コクを帯びた香りに生もとっぽいニュアンスが。
実際に飲んでみると、米の旨味にピリ辛、口の中がさっぱりする酸。
奥に吟醸香っぽい香味がちらつく感じです。
そして、余韻に残るのは甘さ。
二杯目からは味がまとまり、酸が冴えてきました。
常温に近づくにつれ、べたっとした甘さが感じられるように。
残りの一合を温めてみたところ、甘さが良い方に作用したのは救いでした。
番外編
十年熟成米焼酎 ★★★
醸造元:田熊酒造(大竹市・廃業)
このお酒は、円通(2014年11月に掲載)と同時に入手した米焼酎。
廃業から数年経っているので、実際には十数年熟成の焼酎ということになります。
長期熟成の焼酎って飲む機会がなかったので、どんな感じか楽しみですねぇ。
早速開栓をと思いきや、瓶口をふさいでいるのは、コルク。
劣化を心配しましたが、ワインオープナーで簡単に抜栓することができました。
瓶口からは、アルコール感強めの香り
まずはストレートで飲んでみると、含みは穏やかですが、後から段々と辛さが押し寄せてきます。
スペックは不明ですが、アルコール度数は30度以上と思われます。
続いてはロックで。
米煎餅の味に、後追いの辛さ。
氷で緩和されたと言っても、そこそこ辛く感じます。
氷なしの水割りでは、アルコール感が減り、まろやかさが出てきました。
飲み方としては水割りが最も良く、さらに言うと氷なしが良いかなと。
長期熟成のお酒って、口当たりが丸い印象。
しかしこのお酒は、十数年熟成させた割にはツンツンした口当たりでした。
これは、アルコール度数が高いことに起因しているんでしょうかね。
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