でも、それ以外の看板やテント屋根などは保存されていないのでは。
つまり、建物がなくなると、その存在も消える。
そんな儚い看板類に焦点を当てたのが「日本酒の看板」という記事です。
2020年1月以来の第17弾は、看板とその近所で見つけた煉瓦煙突について書いております。
白瀧(安佐北区白木町井原にて発見)

この看板があるのは、JR井原市駅(芸備線)から南に約350m下った先、浄満寺の隣にある建物です。
素敵だなと思ったのは、白木町周辺の町のお酒:吉田町の「喜美福」・白木町の「髙田鶴」・志和の「千代の春」が並んでいること。
地域性があって、実に良いではありませんか。
「白瀧」は可部の旧道沿いにあった白石酒造(廃業)のお酒。
旧道沿いには、「旭鶴」の上久保豊酒造場(廃業)・「菱正宗」の久保田酒造(廃業)・「旭鳳」の旭鳳酒造(現存)と併せて4つの酒蔵があったと聞いており、念願かなって「白瀧」の看板撮影に成功したという訳です。
情報ありがとうございました。
芸備酒造跡の赤煉瓦煙突(安佐北区白木町井原にて発見)


こちらは、白瀧の看板位置を探すためグーグルマップを開いた際、偶然見つけたんでした。
芸備酒造は、旧甲田町(現:安芸高田市)の三本木酒造を大正14年に会社組織に変更して設立したとのこと。
「巴乃井」「三笹」「旭昇」などの銘柄を年間300石(一升瓶3万本。少ないほうです)造っていたそうです。
昭和47年刊行の「広島の酒」に芸備酒造の名前が掲載されていないんですが、それもそのはず。
政府の要請により閉鎖したのが昭和19年のこと。
煙突の足元にあるプレートに詳しく記載されていたので知ることができました。
煙突を直して保存してくださった関係者の方には感謝してもしきれません。
ありがとうございました。
■日本酒の看板の過去記事

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